高血圧症治療薬ディオバン

8月 14th, 2013

製薬会社ノバルティスファーマが開発し約100か国で承認されている高血圧治療薬ディオバン(日本では13年前に承認され売上額(去年まで で)約1兆2000億円分が販売されている)について臨床した京都府立医科大学の研究にノバルティスファーマの当時の社員がデータの解析を担当し研究に関 与していたとし臨床研究論文の誤りの可能性高い事が発表された。

発表された論文には「他の薬より脳卒中などのリスクを下げる効果は高い」とされているが、調査した結果、実際のカルテと論文に使用されたカルテに差 異があり、カルテには脳卒中や狭心症と診断された記録があるのに対し、論文では症状がないようにされた患者が複数いたことが判明している。また、脳卒中な どと診断されていないのに症状があるようにされている患者や脳卒中などを防ぐ効果が高くなるようにデータが改変されていたことも分かっている。 血圧を下げる効果には問題はないが、「他の薬より脳卒中や狭心症を減らせる」といった論文の結論に誤りがあった可能性がたかいと指摘されている。

これを受けノバルティスファーマは「恣意的なデータの操作があったとは確認できない」とのコメントが発表され、臨床研究が実施された4大学でも調査が進められている。

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